taishoku-omedetou

仕事・転職 作業療法

転職したい、退職したい、と考えちゃうOTへ 〜転職と退職のすすめ〜

辞めようかな。
職場、変えようかな。
嫌いじゃないけどやる気がでないな。
せっかく国家試験とったけど、失敗だったかな。

作業療法士といえど、悩みますよね。
当然です、人間ですもの。
今日は、私の転職、退職経験から、職業としてのOTのメリット、デメリット、転職や退職のタイミングについてお話しします。

OTという仕事のメリットとデメリット

転職、退職を考える時の判断基準の一つとして、OTのメリットとデメリットについて考えてみます。

OTのメリット

転職や退職を考える人の多くが、メリットを考えられなくなっている可能性があります。
一度立ち止まって、今の気持ちと正反対に近いOTのメリットについて考えてみるのも自分の気持ちを整理するためにもいいでしょう。
今、OT以外の仕事からOTについて考える仕事をしている私の考えるOTのメリットは以下の通りです。

メリット

  • 人に感謝される(自然と必要最小限の承認欲求が満たされる)
  • 安定している(給与、求人面等)
  • 2年くらい働くと最低限のことは身に付く
  • 社会的信用性が高い
  • 国家資格なので、誰でも簡単になれるわけではない(希少性)

承認欲求というと嫌な印象があるかもしれません。
承認欲求は過剰に求めると問題が起きやすいだけであって、生きている以上、必要な心の栄養と思った方がいいです。
心の栄養というと、経済面もそうですよね。
OTは公務員のようなものなので、給与は安定しています。
結婚や同棲など、パートナーと一緒に暮らすといった場合でも、二人で働けば生活に困ることは無くなるでしょう。
実習地で感じたことがないでしょうか。
3年目くらいの人が10年目くらいの人と遜色ないほど知識と技術が豊富な雰囲気を。
実際に、努力できるセラピストは3年目で相当の技術を手にしています。
OTの技術に終わりはないのでゴールは永遠に見えないでしょう。
しかし、それなりの技術を持って、対象者の役に立てる時間が増えていくといえます。
一昔前に比べて、リハビリテーションは社会的に認知されてきており、OT・作業療法士、という職業の認知は広まっています。
OTというだけで社会的な信用を得られやすいと言えるでしょう。OTになるには、原則として3年以上は養成校で学ばなければいけません。
貴重な人生の3年間を費やすんです。
そういった意味でOTは希少性のある仕事といえます。

OTのデメリット

転職や退職を考えているのであれば、いくらでも思いつきますよね?
今回はあくまでも、OTを辞めた立場からまとめてみます。

デメリット

  • 世界が狭くなりがち(医療、介護の世界がほとんど)
  • 給与が上がりにくい(安定と引き換えの低空飛行)

OTのデメリットって、意外と少ないんです。
世界が狭くなりがち、というのも、専門職という視点に立てばスペシャリストですから、メリットと感じる人もいると思います。
給与はそこまで必要ない、と感じる人にとっても、給与が上がりにくい、という点はデメリットと言えないかもしれません。
実はOTのデメリットって、少ないんじゃないか?というのが今の私の結論です。
そういうわけなので、転職したい、退職したい、という思いを抱いているあなたに言えることは、転職するか退職するかした方がいいんではないか?ということ。
実は条件がいいであろう、OTの仕事に対して、もしくは今の職場に対して、心に引っ掛かるものがあるということは、環境を変えるべきタイミングといえるでしょう。

転職や退職のタイミングってあるの?

大原則は、動きたいと思ったタイミング

人は居心地の居場所や自分に合っている場所にいれば動こうとは思いません。
どんなに好きな場所でも、ステップアップのために動こうと思うこともあります。
どんな理由があるにせよ、自分で動きたいと思ったタイミングが来たら、その時に動く、というのが大原則といえます。

ネガティブな思いで転職や退職はしない方がいいの?

たまにありますよね。
ネガティブな思いを抱えて動いても、次の場所で同じ思いをする、なんて論調。
実体験から言わせて貰えば、「その通り」です。
残念ですが、自分の思いや感じ方というのは、周りのせいではなく、自分の物事の見方に起因します。

自分のせいなの?と思ったあなた、そうではありませんよ。
これはあくまでも癖です。
練習と経験で変えられますから、安心してください。

やっぱりネガティブな思いで転職、退職しても同じことが繰り返されるのなら転職も退職もしない方がいいのか、と思ったあなた。
そんなことはありません。
大原則は先ほども言った通り、動きたいと思った時に動きましょう。
なぜこの文章を書いたかというと、真剣な人ほど、動かない方がいいのかな?と悩んでしまうからです。
ただでさえ転職、退職で悩んでいるのに、そこに輪をかけて動くタイミングってあるのかな?なんて考えていると辛さしかないですよね。
生きていれば、真剣に生きていれば生きているほど、悩みは増えやすいものです。
ネガティブな思いから転職、退職を考えている場合のコツは、「転職、退職を機に自分の考え方を観察すること」です。
この辺りは本論とややズレるので文章の最後に番外編として書いておきました。

理想的なタイミングって?

ステップアップを目指すとき。
今の職場が大好きなとき。
一緒に働きたい、と思える人と働くため。
作業療法以外の夢ができたとき。
色々とありますが、転職や退職に対してポジティブな思いが強くなる時は理想的と言えるでしょう。
今の職場を離れるのは寂しいけど、それよりもこの先が楽しみで仕方ない、という気持ちのときですね。

一つ注意点があるとしたら、楽しみと義務感を履き違えないこと、です。
真面目な人ほど陥りやすいのですが、義務感って、必ずしもポジティブではないですよ。
「〜しなければいけない」はわかりやすい義務感ですよね。
それ以外にも「〜した方がいい」とか、「次は〜だ」とか。
義務感というと言い過ぎな気がするかもしれませんが、楽しみというよりも義務に近い感情です。
こういった気持ちを感じた時にゾクゾクするような興奮したような気分が湧く人もいるでしょうから、一概にはいえませんが。

見極めポイントは楽しそうという期待が持てるかどうか、というところです。

番外編 自分の考え方を観察することで得られる転職、退職判断の別れ道

OTであろうとなかろうと、仕事で悩む人はたくさんいます。
私自身もOTを辞めて異なる仕事をしていますが、仕事のことではたくさん悩みます。
取引先の人や、協力会社の人を見ていても、多くの人が悩みを抱えています。
もちろん、楽しんでいる人がいたり、ひょうひょうとしている人もいたりと、様々です。
職場を転々とした日々を振り返ると、人間関係が嫌になったり、職場の方針が嫌になったり、社内風土に嫌気がさしたりと、様々な理由で嫌だと思うことがありました。
そして、今はそういった批判的なものの見方が、クセになっている自分に気づきました。
どうしても自分が身を置いている環境が悪いと思いやすいんですよね。
でも、私の場合はどこに行っても感じることが変わりませんでした。
転職や退職は後悔していません。
ただ、考え方や物の見方を変えなかったことは後悔しています。
何回かお伝えしたように、動きたいと思った時に動くことは大原則です。
より良い人生を歩むために、動いた時に、自分のネガティブな物の見方に気づいてみてください。
それが悪いといっているんではないんです。誤解しないでくださいね。
悪いのではなく、次の場所に移動した時に、その見方や考え方を辞めてみると、不思議と楽しくなる経験ができます。
今の私がそうなので。
今の職場は感謝してくれる人はいないし、ハラスメントなんて日常茶飯事です。
人の世話をやく時間はOTの時の何倍も増えているし、意味不明な考え方に振り回される時間も格段と増えています。
給料はOTの時よりも低いし、社会的な信用もOTの時の方がいいですが、今の方が自分の人生を肯定できます。
これは、嫌気がさしてきた周りに対する見方を変えたからです。
少しd目お興味が湧いたのであれば、ぜひやってみてください。
うまくやらなくていいですから。
たまに思い出してやってみてください。

OTの転職、退職に対する思いの私見をまとめると

OTはいい仕事です。
辞めなくてもいいなら辞めない方がいいと思います。
ただ、動きたいと思うのであればすぐに動きましょう。
最終的な意見しては、どんどん動いていろいろな経験をしよう、です。
OTのメリットに書かなかったのですが、実は最大のメリットと思うことが「辞めてもまたOTに戻れる」ということです。
OTという職業を大切にしている人になんと思われるかわかりませんが…
OTは国家資格ですから、国家資格を利用して、復帰できます。
そういった意味では違う仕事に挑戦しやすいと言えるんじゃないかな?なんて思います。
せっかくの人生です。
いろいろな経験をしましょう。
OTという職業柄、様々な人生経験はしておいた方がいいとは思いませんか?
それでは、今日はこのくらいで。

-仕事・転職, 作業療法