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仕事・転職 作業療法

作業療法士を辞めまして...

どーもこんちは!
Terakoです!

夢も何もない腐りかけた高校生だった頃、これだと思って目指したのが作業療法士でした。
夢が叶って作業療法士として働いて10年以上。
回復期、療養病棟、整形外科病棟、外来、難病病棟、訪問、教員、転々と様々な領域で働いてきました。
いろんな分野で働いて経験を積んで、正直、だいぶ充実したOTライフだったんですけど、
作業療法士、辞めちゃいました。。。
そんな私が、なぜ辞めたのか?!って点について書いてみたいと思います〜

端的に!辞めた理由3つ!

1.一人じゃ家族を食べさせられん!
2.答えが、ねー!
3.作業療法士の仕事が成り立つために必要なものについて考えてみたら、ちょいとネガティブになっちった...

この三つ。
同じ悩みを持ってる人がいたりしますかね?
わかる!とか思ってくれる人がいたら嬉しいような苦しいような。
そんじゃ、本題いきましょか。

一つ目 一人じゃ家族を食べさせられん!

OTの給与ってどうなのよ?

これ、最初の理由の答えです。
OTの給与って、多分、日本人の中央値くらいだと思います。
2023年現在で350万前後じゃないかな。低いと330万くらいかもしれません。
ちなみに、OTの平均給与って調べても現実と違うから要注意ですよ。
この金額で多いと思うか少ないと思うか。これが最初の分かれ道。
これじゃ家族に飯食わせられん!って思ったわけです。

赤裸々に年収歴

350万、480万、500万、550万、600万。


OTの中央値350万(想定)から考えると順風満帆に見えませんか?
一人だったらこれでよかったんです。
きっと幸せだった。
でも、他の幸せを手に入れてしまったんです。
家族ができたんです。
そしたらね、こりゃ無理だ、となったわけで。。。

家族に必要なお金ってどれくらいなん?

いろんな家族の形があるし、住んでる地域で違うからなんとも言えませんが、
東京では一つの家族の年収が600万円だとギリギリと言われています。
今の若いOTカップルが結婚すると、きっと二人合わせて650万くらいになるかな。
それで、子供が二人生まれるとギリギリの生活になる、ということ。
だから、今、たくさんの若い子たちがOTだけの生活をやめている。
実際にシミュレーションしてみるとあながち嘘じゃないんです。
少し面倒でも詳しく知りたいって人は「東京都最低生計費試算調査結果」って調べてみてください。
この情報は少し前の発表だったはずです。
なので、今はもっときついかもしれません。

二つ目 答えが、ねー!

毎日勉強してた若い頃

夢だった、目標だったOT。
遅くまで残って勉強。
仕事帰りには喫茶店に寄って本読んで勉強。
家に帰っても勉強。
とにかく勉強。
そしたら、頭でっかち、ですよ。
何しもて本のようにはいかない。
そりゃそうで、OTって、実践の学って言われるんですよね。
座って勉強しても臨床力は上がらない。
当時はそんなことわからず、ひたすら勉強しまくるんですね。
結局、うまくいかず、落ち込む毎日。
ベテランに言わせれば、甘い、現実見てない、若い、と言われるでしょう。
実際、そうなんでしょうけど、頭でわかってても納得できないことはあるんです。

ややわかってきた3年目

苦しみ続けて3年目、ようやくわかってきた。
後輩にも尊敬され、先輩にも一目置かれるようになった頃です。
それでも自分としては不完全燃焼。
まだ足りん。
できないことしかない...
そんな日々でした。
表向きは、色々知ってて、40分でそれなりの結果を出せるようになってきました。
何をしたらどうなるか、なんとなくわかるくらいのレベル。
でも、思い描いたようにはいかない。
クライアントからの評価も上々。
でも、まだまだなんです。

結局答えはわからん

行き着いた先は、結局、答えはない、ということ。
途中で投げ出した、とも言われますけど、3年勉強しても答えはわからなかった。
というか、そもそも自分は何を目指していたのか、何を求めていたのか、それすらわからなくなりました。
OTの答えってなんなんでしょう?
それはいまだにわかりません。



三つ目、作業療法士の仕事が成り立つために必要なものって?

衝撃的かもしれませんが…

作業療法士が成立するためには、対象者が絶対に必要です。
対象者無くして、仕事はありません。
対象者は原則的に、何かしらの「障害」を持っているんです。
つまり、作業療法士というのは、「障害」なくして成立しない。

人の不幸で飯食ってる?

ひどい言い方じゃないですか?
でも、こう感じている人もいるんじゃないでしょうか。
もちろん、作業療法士が不幸を作っているわけではありません。
作業療法士は障害を解決する仕事です。
単なる体や心も障害だけではなく、社会的な問題でさえ、解決します。
素晴らしい仕事です。
でも、そこには苦しんでいる人がいるんです。
苦しんでいる人を救うという点に焦点を当てれば美しい。
立ち位置変えると、そこには必ず苦しんでいる人がいる。
苦しんでいる人がいなくなればどうなりますか?
作業療法士はいらなくなります。
ひねくれていますが、これを考えると、途端にモチベーションが下がったんです。
言葉で明確に表すことができないのが情けないんですが、なんか違うな、と。
他の二つの理由は飲み込めても、
この疑念は晴れることがありませんでした。
そして、ついに、作業療法士をやめるという決断に至ったわけです。

OT辞めて、どうなの?

OT辞めてから、

今は、普通に暮らしてます。
たまたま入れた普通の会社に入って、淡々と仕事しています。
サラリーマンです。
田舎暮らしを選択して、家族と共に細々と、と言っても、東京にいた頃と変わらない水準で生活できています。
いざとなれば、なんとかなるんです。
この辺りの詳しい話はまた別の機会に。

辞めた理由を振り返って

ここで挙げた理由はくだらないと思うこともある。
辞める理由は人それぞれです。
適正だってある。
タイミングもある。
正しい理由なんてないし、立派な理由もない。
これで良かったかどうかは、少し時間が経たないとわかりません。
それでも、これで良かったなと思ってます。

辞めて良かったこと

自分の気持ちに応えて行動したことが良かった。
辞めた後悔は、やっぱりある。
安定と慣れを捨てたわけだから。
OTになるために費やした学費と時間も。
それでも、今を選択したこと、人生に変化を与えられたことはポジティブに捉えてる。
行動できれば、これからを作っていける。
またOTに戻ろうと思えば戻れるし。
変化のある日々に感謝。
今日はこの辺で。





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